すべての人に安全なトイレを

LIXIL

グローバルな課題に挑むソーシャルビジネスのストーリー

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世界の3人に1人(約24億人)が、安全なトイレのない生活を強いられています(2016年時点)。とくに悪影響を被っているのは、女性と子どもたち。毎日800人の幼い子どもたちが下痢性疾患で命を落としており、清潔なトイレがないという理由で通学を断念する女の子も多くいます。このような状況において、住まいの水まわり製品と建材製品の世界的メーカーであるLIXILは、2025年までに1億人の衛生環境を改善するという目標を掲げて、持続可能なイノベーションを追求しています。

Eat Creativeは、衛生問題に取り組むLIXILの活動を2016年より支援しています。インド南部における安全なトイレの普及活動や、ナイロビで開催された第6回アフリカ開発会議での展示ブース制作もその一部。世界トイレの日には、屋外排泄を疑似体験できる「シースルートイレ」の設置を通じて、活動の認知度向上に貢献しました。


SATO

LIXILはUNICEFと提携し、持続可能な開発目標(SDGs)ターゲット6.2の実現を目指しています。2030年までにすべての人びとが平等に下水施設と衛生施設を利用できるようにし、野外での排泄をなくすという理念のもと、Eat Creativeでは、開発途上国向け簡易式トイレ「SATO」の普及を支援してきました。低価格で、設置しやすく、少量の水で洗浄でき、虫や悪臭も防ぐのがSATOの特長。この画期的な簡易式トイレの生産と設置活動は、着実に広がっています。

2019年初頭、Eat CreativeはLIXILとともにインド南部のタミルナドゥ州を視察。マグナム・フォト所属のソラブ・フラに撮影を依頼し、水不足に悩む村々でのトイレの設置活動をレポートしました。同時に、SATOのウェブサイトのリニューアルも担当。実体験にもとづくストーリーを通じて、途上国市場にSATOを訴求するためのプラットフォームを構築しました。

世界トイレの日

2017年、Eat CreativeではLIXILとともに、世界トイレの日に向けた活動「みんなにトイレをプロジェクト」の一環として、明治神宮外苑いちょう祭りの会場に「シースルートイレ」を設営しました。ユニリーバとUNICEFによるプロジェクトからインスピレーションを受けたこのインスタレーションでは、マジックミラーでかこまれたトイレに座ることで、屋外排泄を疑似体験することできます。

このほかにも、より幅広い層に目を向けてもらえるよう、子ども向けのスタンプラリーを開催。衛生問題に取り組むリーダーたちによるパネルディスカッションや、インドでヒットした「Toilet: A Love Story」の上映会といったイベントの運営を支援しました。

第6回アフリカ開発会議

2016年8月にナイロビで開催された第6回アフリカ開発会議への出展は、LIXILにとって、アフリカ大陸における認知度を高めると同時に、さまざまな社会問題に挑む同グループの取り組みを紹介する重要な機会でした。

Eat Creativeでは、展示ブースの制作を担当。多種多様なビジネス、NPO、政府機関に向けて、トイレに関するテクノロジーや簡易式トイレ「SATO」を訴求しました。会議のテーマと同グループの企業理念を踏まえ、100%リサイクル可能な強化ダンボール「リボード」のみで設営。展示内容を伝えるインフォグラフィックは、イベントと並行して制作されたパンフレットにも取り入れられ、コーポレートサイトでも活用されています。